HWLABO 北陸型木の住まい研究会

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「木育」で、
子どもの感性を豊かに

<電子機器の普及により、「木育」が注目される>

「木育」という言葉をご存じですか。木の良さや文化を知り、適切な利用を学んでいくことです。近年はスマホやパソコンが身近にあり、子どもでも電子機器を通してバーチャルな世界を楽しんでいます。今後、この傾向はますます高まっていくでしょう。そんな中「木育」が注目を集めているのです。

 

<木に触れることで自然を感じる>

子どもの時、直にモノに触れて感性を養うのは大切なことです。特に木はプラスチックのおもちゃや電子機器と違い、構造のシンプルなものが多いです。シンプルだからこそ子どもはイメージを膨らませて遊び方を考えることができます。香りや手触り、見た目の柔らかさも自然を感じさせますね。

最近では「ファーストトイには木のおもちゃを」として、生まれた赤ちゃんに地産地消の木製玩具をプレゼントしている自治体もあるようです。他にも東京おもちゃ美術館や沖縄のやんばる森のおもちゃ美術館、無印良品の木育広場など、子どもたちが木にふれて遊ぶことのできるコーナーを設けた施設が数多くあります。

<荒廃していく日本の森林>

この「木育」という言葉は、2004年に北海道庁主導のプロジェクトとして誕生しました。「木が好きな人を育てる活動」として多くの人の共感を生み、2006年に閣議決定した林野庁「森林・林業計画」でも採用されました。

「木育」の本来の目的は、子どもの感性を養うことだけではありません。日本人全体の木に対する意識を変えていくことにあります。その背景は、日本人の木離れと国産材離れ。森林資源に恵まれた日本は、昔から身の回りに木製品があふれていました。しかし産業が発展するにつれ、アルミやステンレス、プラスチック、ガラスなどに置き換わってきました。大量生産でき、扱いが手軽なものへ変更されていったのです。

さらに木材輸入の自由化にともない、価格の安い外国産の木材が使われるようなりました。国産材は使われなくなり、現在では国土面積の67%を森林が占める中、供給される木材の70%を外国産の木材に頼っているという状況になっています。

当然のことながら日本の林業は手入れをしても採算が取れず衰退の一途を辿りました。後継者も育たず日本の森林は、放置され荒廃しているところが多数見られます。放置された山は、台風での倒木被害や土砂災害の危険をはらんでいます。

 

<木育で日本の森林を豊かに>

これら悪循環の輪を断ち切るためには、「植える・育てる・伐採する・そしてまた植える」というサイクルを生み出すことが必要です。国産材を積極的に利用し、需要を高め、資金を林業へ還元していく。そのために木を知り、好きになってもらおうというのが「木育」なのです。

「木育」の目的は、「木育かきくけこ」でまとめられています。ご興味があれば、ぜひ読んでみてください。木の魅力を知り、環境保全へ取り込んでいく。木の持つ可能性を活かせば、子どもの心も豊かになりますよ。

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